インパクト投資についてお調べ中ですね。
せっかく投資をするなら「私のお金で社会を良くしたい!」こう思いませんか?
そんなあなたにぴったりの投資は、インパクト投資です!日本ではまだまだ普及していませんが、海外では投資の主流となりつつあります。
「社会もハッピー!そして、あなたのお金と心もハッピー!」
そんなインパクト投資について徹底解説します。この記事を読めば、あなたもインパクト投資を始めたくなることでしょう!
1. インパクト投資とは?
内閣府の資料では、インパクト投資のことを次のように定義しています。
インパクト投資とは、経済的利益を超えて、プラスのインパクトを創出することを目的としている投資である。
(引用:インパクト投資の現状と展望-内閣府NPO)
もっと分かりやすく言うと「社会問題に対して投資を行い、問題を解決しながら、経済的利益を得られる投資」です。
社会問題を解決する方法として、よく挙げられるのが「寄附」ですよね。インパクト投資とは、社会問題解決のために「寄附」して「もうかる」投資なのです。
(1)インパクト投資とESG投資の違いは?
ここで気になるのが、インパクト投資とESG投資の違いです。
ESG投資とは、「環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)」のそれぞれの観点から投資を行うことです。
インパクト投資は、ESG投資の一つの手法と捉えられています。
インパクト投資が社会問題の解決を目的とした投資であることに対して、ESG投資は必ずしもその必要はない、もっと大きな概念です。
インパクト投資では、企業が「環境・社会・企業統治」それぞれ配慮した上で、自らの事業を進めていることが投資の条件となります。
現在、ESG投資家のインパクト投資への関心は高まりつつあります。
投資の内容は違えども、ESG投資家の多くが「社会の“負”をなくす」という価値観を持っているので、インパクト投資にも関心が生まれるのは自然な流れとも言えます。
(2)インパクト投資とSDGsとの関係性とは?
(引用:外務省「持続可能な開発目標」(SDGs)について」)
インパクト投資は、社会問題の解決を目的とした事業への投資であることから、社会の持続的な発展も考慮されています。
したがって、持続可能な社会のための国際目標である「SDGs」とも関連します。
持続可能な開発目標(SDGs)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。(引用:外務省)
SDGs達成ために、官民共に活動をしていくための投資として、インパクト投資があると言えます。
(3)インパクト投資とソーシャルレンディングの関係性とは?
(引用:「SBIソーシャルレンディング」)
インパクト投資を行う場の一つとして、ソーシャルレンディングが挙げられます。
ソーシャルレンディングとは、投資したい「個人投資家」と資金を集めたい「企業」をインターネット上でマッチングさせるサービスです。したがって、クラウドファンディングの一種でもあります。
しかし、日本でよく知られている「CAMPFIRE」のような購入型クラウドファンディングとは違い、融資を行って利回りを得られることから「融資型クラウドファンディング」とも呼ばれます。
ソーシャルレンディングを利用する企業は、実績がないところがほとんどです。つまり、投資の判断基準が事業内容が魅力的かどうかになります。
社会問題の解決を目的とした事業を始めたい企業からすると、ソーシャルレンディングは魅力的な資金調達の場になります。
したがって、ソーシャルレンディングを利用して投資を行った先が、社会問題の解決を目的とした事業であるならば、結果的にそれはインパクト投資であると言えます。
2. インパクト投資の将来性
実際にインパクト投資の動向について見ていきましょう。
GSG国内諮問委員会が出した資料によると、国内における2017年のインパクト投資の運用額は、718億円に推計されたと記載されています。
一方で、GIINの2017年に公表した資料によると、世界全体での運用額は1140億ドル(約12兆円)となっています。したがって、日本のインパクト投資の運用額は世界と比べて非常に少ないと言えます。
しかし、日本でのインパクト投資市場は大きく成長しつつあります。2016年では337億円と2倍以上もの増額となり、この流れは今後も続くとされています。
その具体的な動きとして、ソーシャルインパクトボンド(SIB)というものがあります。
3. ソーシャルインパクトボンド(SIB)とは
ソーシャルインパクトボンド(SIB)とは、民間資金で行われたインパクト投資が成功した場合、行政から投資家へ資金が償還される「民官連携の社会的投資スキーム」を意味します。
つまり、インパクト投資を民官ともに行う動きのことを言います。
SIBへの関心も非常に高まっており、実際に2017年に第1号案件が組成されています。行政もインパクト投資を行うとなると、これは大きな追い風になりますね!
まだまだ案件としては少ないですが、今後も案件が組成されるのは間違いないでしょう。
4. 個人がインパクト投資を行うには?
さて、ここまで読んで「インパクト投資を行いたい!」を思ったかもしれませんね。
そこで、国内でもインパクト投資を手軽に行う方法を3つご紹介いたします。
(1)セキュリテ
セキュリテは、インパクト投資に特化したプラットフォームです。
具体的には、サイト上に「温泉事業の拡大」や「太陽光の普及」などたくさんのテーマに沿ったファンド(お金を集めて投資をする基金のこと)が、そこに投資を行います。
投資家は、定期的に分配金を受け取ることができます。また、購入口数によって投資家特典を受けることもできます。
1口数万円の少額からインパクト投資を行うことができるのが特徴です。
(2)世界インパクト投資ファンド(Better World)
投資信託で、インパクト投資を行う方法もあります。
「世界インパクト投資ファンド」は、大和住銀投信投資顧問株式会社が運用する投資信託です。
「衣食住の確保」「生活の質向上」「環境問題」の3つのカテゴリーの中から、それぞれ3~4種類のテーマを設定し、銘柄選定を行っています。
選ばれる銘柄は、どれも社会的問題を解決できる可能性がある有望企業です。しかし、購入手数料や信託報酬が高いので、投資する際は注意したいところです。
(3)FOLIO(フォリオ)
FOLIOは、2017年に株式会社FOLIOがサービスを開始した日本初のテーマ投資型オンライン証券です。
投資家は60種類を超える「人工知能」や「コスプレ」「京都」といったテーマを選ぶだけで、複数の企業にかんたんに投資ができます。
「再生医療テクノロジー」や「健康食品」などのテーマもあり、社会に直接関係あるテーマを選べばインパクト投資と言えるでしょう。
まとめ
インパクト投資について解説しました。
インパクト投資という概念は国内ではまだまだ普及していませんが、世界では主流になってきています。
「社会問題の解決を目的として利益も得る!」これは投資の本来あるべき姿ではないでしょうか?
今後とも、インパクト投資の普及から目が離せません。
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