NISA(少額投資非課税制度)とロボアドバイザーを一緒に利用できるのかお調べ中ですね?
結論から言いますと、アドバイスだけを行うロボアドバイザー(アドバイス型と定義)ならNISAを利用しながら投資ができます。
一方、ウェルスナビなどの「投資の全てをお任せできるタイプ(投資一任型と定義)」のロボアドバイザーではNISAを利用できません。
基本的に、NISAはとても良い制度だと思いますが、投資未経験者にとっては敷居が少々高いと言わざるを得ません。というのも投資未経験者の方は金融商品を選ぶタイミングで、ただの文字が並んでいるようにしか見えないと思います。
加えて、NISAでは投資後の金融商品の面倒も自分でみる必要があり、ある程度の知識を必要とします。
なので全くの投資未経験者は、ウェルスナビなどの投資投資一任型のロボアドバイザーを利用するほうが失敗しにくいと思います。
なぜなら、銘柄の選定やそのあとのメンテナンスまで自動でしてくれるので、未経験者が一番挫折しがちなところをクリアできるからです。
ここでは、NISAとロボアドバイザーについて解説。
この記事を読めば、NISAについてや、NISA口座で利用すべきロボアドバイザーが分かります。
ぜひ参考にしてください。
目次
1. NISAとロボアドバイザーは一緒に利用できるのか?
結論から言いますと、ロボアドバイザーによります。
具体的には、投信工房などアドバイス型のロボアドバイザーならNISAと一緒に利用できます。
一方、ウェルスナビやTHEOなどの「投資一任運用型のロボアドバイザー」では基本的にNISAを利用できません。(2018年9月時点)
2. NISAとは?
NISA(少額投資非課税制度)とは、「NISA口座で投資した商品で利益が出ても、税金を取られない」という制度です。
一般的に投資で利益が出た場合、利益に対して20.315%の税金がかかります。
100万円を投資して200万円になった場合、利益は100万円。通常なら、この100万円に対して約20.315%(20,3150円)が税金として取られます。
しかし、NISA口座で運用する場合は、税金がかかりません。つまり非課税となるのです。
2-1.NISAのメリット
NISAのメリットは上記で述べたとおり、利益に対して税金がかからない点です。
NISA口座で運用した金融商品の利益に対して税金がかからないということは、言い換えれば税金を払う必要がないということです。つまり、確定申告が必要ありません。
2-2.NISAのデメリット
NISAのデメリットは次の2つです。
- NISAの種類によって、年間の上限額が変わる
- 絶対に利益を上げる必要がある
デメリット1.NISAの種類によって、年間の上限額が変わる
NISAには「現行NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3種類がありますが、それぞれのNISAごとに年間の投資可能上限額が決まっています。また、NISAの種類ごとにNISA口座を利用できる期間も決まっています。
具体的には次の通りです。
NISAの種類 | 年間投資上限額 | 口座利用ができる期間 |
---|---|---|
NISA | 120万円 | 5年間 |
つみたてNISA | 40万円 | 20年間 |
ジュニアNISA | 80万円 | 5年間 |
デメリット2.絶対に利益を上げる必要がある
NISA口座では、絶対に利益を上げる必要があります。
一般的に、ある口座で損失が出た場合、他の口座の利益と相殺させることができます。これを損益通算ができると言います。
しかし、NISA口座では損益通算ができません。
例えば、ある口座で100万円の利益、NISA口座で40万円の損失が出たとしましょう。損失が出たのがNISA口座でない場合、「100万円-40万円=60万円」に対して約20.315%の税金が課されます(損益通算ができるからです。)
しかし、40万円の損失が出たのがNISA口座だった場合は、100万円全てに対して約20.315%の税金が課されるのです。
つまり、NISA口座では確実に利益を出すことが求められます。
3. NISAが利用できるロボアドバイザー
NISAが利用できるのは、基本的にはアドバイス型のロボアドバイザーになります(例外もあり。)
3-1.アドバイス型
投信工房 | SBI-ファンドロボ | |
ビジュアル | ||
運営会社 | 松井証券(株) | (株)SBI証券 |
利用料金 | 無料 | 無料 |
(アドバイス型のロボアドバイザー例)
アドバイス型とは、投資に関するアドバイスのみを行うロボアドバイザーです。
簡単な質問に答えると、ロボアドバイザーが自動的に運用方針を決めてくれます。しかし、その後で金融商品を購入したり、運用を行うのは投資家自身です。
3-2. 投資一任型
サービス名 | ウェルスナビ(WealthNavi) | THEO+docomo |
ビジュアル | ||
運営会社 | ウェルスナビ(株) | (株)NTTドコモ/(株)お金のデザイン |
運用手数料 | 預かり資産の1%(税抜年率) | 預かり資産の1%(税抜年率) |
手数料割引 | 有り:最大10%OFF(長期割) | 有り:最大35%OFF(THEO Color Palette) |
最低投資額 | 10万円〜 | 1万円〜 |
(投資一任型のロボアドバイザー例)
投資一任型とは、投資の全てを任せることのできるロボアドバイザーです。
簡単な質問に答え、運用方針を決め入金を行うと投資が自動的に開始されます。
その後は完全放置で問題ありません。
4. NISA口座でロボアドバイザーを利用すべき?
NISAは、利益が全て非課税になるお得な制度。
そのため、アドバイス型のロボアドバイザーに投資するべき金融商品を選んでもらってから運用を行うことで、着実に利益を出すことを望めます。
しかしながら、その後の面倒も自分で見る必要があるため、NISA自体は未経験者向きの投資方法とは言えません。
投資は、金融商品を買った後の調整の方が大変かつ難しいのです。
そのため、投資初心者はウェルスナビやTHEO+docomoなどの「投資一任型のロボアドバイザー」で投資を始めた方が失敗しにくいです。
以下に、投資一任型のロボアドバイザーとNISAの比較表を作ってみたのでご確認ください。
上記の表を踏まえて、投資一任型のロボアドバイザーとNISAが「それぞれどのような人におすすめなのか」解説します。
4-1. 投資一任型のロボアドバイザーはこんな人におすすめ!
(THEO+docomoのメインビジュアル)
ロボアドバイザー(投資一任型)は、次のような人におすすめです。
- どのような銘柄を買えばいいのか分からない人
- 投資の勉強する時間が取れない人
- 預金感覚で投資をしたい人
- 最もストレスが低い投資をしたい人
- 最も確実な投資方法を求めている人
ロボアドバイザー(投資一任型)のメリットは「投資の知識がなくても、お任せで投資ができる点」「ストレス最小限に抑えながら、投資を継続できる点」「正しい資産運用を行える点」です。
そのため、大多数の投資未経験者におすすめの投資方法です。
加えて、「めんどくさがりな人」「飽きっぽい人」「仕事が多忙な人」にもおすすめです。
一方、「投資の知識が豊富な人」「自分で投資をすることに楽しみを見出せる人」は、無理に利用する必要もないでしょう。
ロボアドバイザーについては、『ロボアドバイザーを比較してわかった1番のおすすめはこれだ!』の記事でも、詳しく説明しているので参考にしてください。
4-2. NISAはこんな人におすすめ!
NISAは次のような人におすすめです。
- ある程度投資の知識があり投資したい銘柄が決まっている人
- 常に投資の成績を気にしていたい人
- 投資の手数料を最小限にしたい人
- 自分で投資してみたい人
- 投資後の調整方法を知っている人
- 投資信託以外の金融商品に投資したい人
NISAのメリットは「最小限の手数料で運用できる点」でしょう。非課税なので税金もかかりません。
知識さえあれば、ロボアドバイザーよりも低い手数料で、同水準の投資を行うことができます。
よって、ある程度投資の知識があり、コストを抑えながら利益を最大限に高めたい人に最適です。
しかし、ほったらかしでの投資はできません。投資銘柄の選定から、投資した後の調整まで全てを自分で行う必要があるので、投資未経験向けの投資方法は言えません。
また、NISA口座では損益通算ができないので、確実に利益を出すことが求められるのもデメリットです。
5. NISAと一緒に利用すべきロボアドバイザーランキングTOP3!
冒頭で述べたように、アドバイスのみを行うロボアドバイザーはNISA口座との併用が可能です。
中には、「アドバイスのみを行うロボアドバイザーを利用しながら、NISAで運用したい!」という人もいるでしょう。
そこで、NISAと一緒に利用できるロボアドバイザーの中からとくにおすすめのものをチョイスしました。ぜひ参考にしてくださいね。
1位: 投信工房(松井証券)
投信工房は、松井証券が提供するアドバイス型のロボアドバイザー。
投信工房のメリットは良質な投資信託のみしか取り扱っておらず、投資した後の調整に対するアドバイスも行ってくれることです。また、スマホアプリが非常に使いやすく、ストレスがかかりません。
ほとんどのアドバイス型のロボアドバイザーが、投資後の調整を行ってくれません。
NISAと一緒にロボアドバイザーを利用したいのなら、投信工房で間違いありません。
2位: SBI-ファンドロボ(SBI証券)
SBI-ファンドロボは、SBI証券が提供するアドバイス型のロボアドバイザー。SBI証券は、ネット証券で人気ナンバーワンの証券会社です。
もしあなたがSBI証券を利用しようとしているのでしたら、SBI-ファンドロボを利用しない手はありません。
簡単な質問に答えるだけで、SBI-ファンドロボがあなたに最適な銘柄を自動的に選んでくれます。
SBI証券は、NISA口座に関するお得なキャンペーンをたくさん行っています。お得にNISAを利用したい人にオススメです。
3位: ロボのぶくん(楽天証券)
ロボのぶくんは、楽天証券が提供するアドバイス型のロボアドバイザー。
ロボのぶくんが、あなたに最適な銘柄を自動的に選んでくれます。
楽天証券は、手数料が安い点と100円から投資信託に投資できるのが大きな特徴です。また、金融商品の購入ごとにポイントがたまり、たまったポイントは1円単位から楽天市場などで有効活用することができます。
しかし、楽天証券には楽ラップという投資一任運用型のロボアドバイザーがありますので、初心者には楽ラップの方がおすすめです(NISA口座では利用不可。)
まとめ
ロボアドバイザーとNISAを一緒に利用できるのかについて解説しました。
NISAと一緒に利用しようとしている方には、投信工房をおすすめします。
しかし、NISAでは金融商品の買い付けをした後の面倒を自分で行う必要があります。そのため、未経験者向けではありません。
投資未経験者は ウェルスナビ などの投資一任型のロボアドバイザーを利用した方が失敗しにくいと言えます。