SBI証券が提供するお任せ運用サービス「SBIラップ」には、下記2つのコースがあります。
- AI投資コース
- 匠の運用コース
AI投資コースについては別途下記記事をご参照ください。
-
【実績公開】SBIラップの評判は?11ヶ月やってみたデメリット・メリットをブログで口コミ
続きを見る
この記事では、SBIラップの匠の運用コースに焦点を絞り、
- 匠の運用コースの概要
- 利用するメリットデメリット
- AI投資コースとの違いやどちらがおすすめか
について解説していきます。
目次
1. SBIラップの匠の運用コースとは?特徴を紹介
SBIラップ匠の運用コースは、野村アセットマネジメント独自の投資戦略を活用して、リスク(値動きの大きさ)を抑えながら、アクティブファンドへの投資により高い運用パフォーマンスを目指す「おまかせ運用」サービスです。
投資家はお金を投資するだけで、「オールウェザー・ファクターアロケーション戦略」と呼ばれる高度なプロの運用理論をもとに自動で資産運用ができます。
また、SBIラップ匠の運用コースの手数料は0.770%(年率・税込)(※)であり、ポイントプログラムも設けており、長く続けやすい仕組みを用意しています。
(※)他に各投資信託の信託報酬等、負担する費用が発生する場合があります。
【SBIラップ匠の運用コースの概要】
運営企業 | 株式会社SBI証券 株式会社FOLIO 野村アセットマネジメント株式会社 |
サービス開始日 | 2023/7 |
投資するファンド | 9種類 |
投資一任手数料 | 預かり資産の0.770%(税込年率) |
投資商品の手数料 | 平均値:0.691%程度 最小0.374%~最大1.078%(年率・税込) 解約手数料:最大で信託財産の0.3% |
最低投資金額 | 1万円 |
最低積立金額 | 1,000円〜 |
NISA対応 | ×通常NISA ×つみたてNISA |
出金手数料 | 無料 |
確定申告の有無 | 不要(源泉徴収ありの特定口座の場合) |
その他の特徴 | 1,000万円以下年率0.1%分のポイント付与 1,000万円以上年率0.2%のポイント付与 |
ここからは、SBIラップ匠の運用コースの特徴を詳しくみてみましょう!
- 特徴①:アクティブファンドに分散投資する
- 特徴②:市場に合わせて臨機応変に投資銘柄を変更する
それぞれ、詳しく解説していきますね。
特徴①:アクティブファンドに分散投資する
SBIラップ匠の運用コースは、野村アセットマネジメントの数多くの運用戦略の中から厳選した、9種類のアクティブファンドに投資を行います。
アクティブファンドに投資するメリットはインデックスファンド(市場平均)を上回る運用パフォーマンスを期待できる点です。一方で、運用成果はファンドを運用する人(ファンドマネージャー)の手によるところが大きいため、属人性リスクがあり、加えてコストも高めというデメリットがあります。
アクティブファンド | インデックスファンド | |
期待リターン | 特定の指数以上のリターンを目指す | 特定の指数とほぼ同じリターン |
コスト(手数料) | 高めが多い | 低めが多い |
デメリット | 必ずしも特定の指数に勝てるわけではない | 投資成果が相場に左右される |
特徴②:市場に合わせて資産配分を組み替える
匠ラップでは、市場環境に合わせて資産配分を臨機応変に変更し、安定的に優れたパフォーマンスを目指す野村アセットマネジメント独自の投資戦略(オールウェザー・ファクターアロケーション戦略)が活用されています。
オールウェザー戦略の活用
そもそも株式や債券などの資産は、それぞれ
- 好景気
- 不景気
- インフレ
- ディスインフレ
など得意とする景気サイクルは異なります。
そのため、その時々において有利な資産の組み入れを増やすことで、どのような市場環境においても運用効率の向上が期待できます。
このような戦略をオールウェザー戦略と言います。

ファクターアロケーション戦略
景気や物価といった「リスクファクター(市場の変動要因)」に着目し、資産配分を決定する考え方があります。
メリットは、市場の変動要因ごとに資産配分を決定することで、リスクを最小限に抑えた資産配分(ポートフォリオ)を構築できる点にあります。

「ファクターアロケーション」はバランスの良い食事に例えると理解しやすいです。
要は、必要な栄養素(ファクター)を先に考え、それに合わせて献立(資産配分)を決めていくやり方です。
こうすることで、無駄のない(リスクが適格な)バランスの良い食事が出来上がるというわけです。
2. SBIラップの匠の運用コースに投資した実績を公開!2023年9月最新
実際にSBIラップの匠の運用コースで運用しているので実績を公開します。
<実際の成績と値動きの様子>
2023年9月1日現在、1.04%の運用実績です。

3. SBIラップの匠の運用コースのメリットとデメリット
基本的にはメリットはSBIラップと同様で、具体的には下記のような特徴があります。
メリット一覧
- 自動で運用してくれるから手間がかからない
- 高い運用リターンを期待できる
- 下落相場でも好パフォーマンスが期待できるから安心できる
- 少額1万円から始められ、手数料は業界最安水準
- 積立投資も1,000円からできる
- 運用額に応じてポイントが貯まる
高度の運用理論に基づいた運用を自動でできる点が最大のメリットです。
インデックスファンド(市場平均)を上回る運用パフォーマンスを期待できます。
デメリット一覧
- リスク許容度に合わせた運用ができない
- 手数料が少々高い
一方で、資産配分が相場によって切り替わるため、他のロボアドバイザーのように自分がどれくらいの損失なら耐えられるのかのリスク許容度に合わせた運用はできません。
また、手数料は
- 預かり資産の0.770%(税込年率)
- 投資信託の平均0.691%程度
と比較的割高な傾向があります。
4. 匠の運用コースとAI投資コースとの違いは?どっちがおすすめ?
ここまで、SBIラップの匠の運用コースとAI投資コースの特徴がわかる比較表を作成しました。
AI投資コース | 匠の運用コース | |
運用方針 | 人を凌駕するパフォーマンス | 投資環境に左右されにくい安定した収益の獲得 |
運用理論 | AI予測+現在ポートフォリオ理論 | オールウェザー・ファクターアロケーション戦略 |
投資対象商品 | インデックスファンド(8銘柄) | アクティブファンド(9銘柄) |
最低投資金額 | 1万円 以後、1,000円から積立可能 | |
基本手数料 (年率,税込) | 0.66% | 0.77% |
投資信託の手数料 (年率,税込) | 平均値:0.295%程度 最小0.220%~最大0.394% | 平均値:0.691%程度 最小0.374%~最大1.078% 解約手数料:最大で信託財産の0.3% |
リバランス頻度 | 月に1回 |
大きくは運用方針が異なります。公式サイトには下記のようにあります。
「AI投資コース」は、資産運用にAIを活用し、市場動向を先読みしてあらゆる相場局面に対応することで、人を凌駕するパフォーマンスを目指します。一方で、「匠の運用コース」は、野村アセットマネジメント独自の投資戦略を活用し、想定リスク年率10%程度で、投資環境に左右されにくい安定した収益の獲得を目指します。
以上の結果から、
- 高い運用実績を目指すなら「AI投資コース」
- 安定的な資産運用を期待するなら「匠の運用コース」
と言えるでしょう。
匠の運用コースとAI投資コースの併用はどう?
結論を言いますと、併用はありだと思います。
というのも公式サイトで併用することで、リターンが安定することについて言及されているからです。
各コースのバックテストの結果によると、下記のようにあります。
- 2012年12月末に「AI投資コース」と「匠の運用コース」を5:5の保有比率で運用を開始し、
- 以降は年1回、5:5の保有比率に戻すリバランスを行うと、
- 各コースを単独で保有したときと比べて「併せ持ち」をしたときの方が、
- 年率リスクに対する年率リターンの比率で、投資効率の尺度の一つであるシャープレシオが改善した。
運用実績に影響するリターンの効率性は、リスクに対するリターンのバランスを示す指標として、シャープレシオが使われます。
シャープレシオは、簡単に言えば「リスクを取って得られたリターンの割合」を表しています。
つまり、下記のように言えます。
- シャープレシオが高いほど"安定的かつ効率的な資産運用を行なえている"
実績重視ならROBO PRO(ロボプロ)がオススメ!
匠の運用コースとAI投資コースでは、AI投資コースの方が高いパフォーマンスに期待ができますが、より高いパフォーマンスに期待するならROBO PROへの投資もおすすめです。
ROBO PROはSBIラップ同様に株式会社FOLIOが提供するAIを活用したおまかせ投資サービス。
ROBO PROは、AI(機械学習)による価格予測を活用して、市場の変化に合わせてポートフォリオ(資産配分)を月ごとにダイナミックに変化させ、常にどの相場に対しても好パフォーマンスの実現を目指します。
SBIラップのAI投資コースと変わらない印象を受けますが、下記の違いがあります。
ROBO PRO | SBIラップ (AI投資コース) | |
AIの運用 | 攻めのAI運用 | 守りのAI運用 |
AIの寄与度 | 高い | 低い |
リターンの高さ | ◎ | ◯ |
リターンの安定性 | ◯ | ◎ |
銘柄数 | 2〜8銘柄(変動) | 8銘柄(固定) |
初期費用 | 10万円〜 | 1万円〜 |
ROBO PROはAI運用を突き詰めた商品設計となっています。そのため、常にどの相場でも好パフォーマンスを作ることを目指しています。
SBIラップでは必ず分散投資をして安定的な運用を目指した上で、AIを活用します。ですので、投資対象となる投資信託を8個が絶対に入っています。
例えば、ROBO PROの場合だと、AIが今は2銘柄だけの投資が良いと判断すると、2銘柄にしか投資しません。AIを使ってシャープレシオ(価格変動の大きさに対してリターンが高い=シャープレシオが高い=効率的な運用)を極限まで高めるのがROBO PROです。
<ロボプロは金融庁公表のロボアドバイザー実績No.1>
具体的には下記のように選ぶといいでしょう。
- AIの強みを存分に活かして、とにかく高い運用実績を追求したい!
→ROBO PRO(ロボプロ) - 少額投資で資産形成の基盤をつくりつつ、ある程度の実績も求めたい!
→SBIラップ(AI投資コース)
FOLIO ROBO PROの詳細は下記記事をご参照ください。
-
【3年8ヶ月運用】FOLIOのROBOPRO(ロボプロ)の評判がやばい?利用者がメリット・デメリットを口コミ!
続きを見る
SBIラップ匠の運用コースのまとめ
SBIラップ匠の運用コースは、野村アセットマネジメント独自の投資戦略を活用して、リスク(値動きの大きさ)を抑えながら、アクティブファンドへの投資により高い運用パフォーマンスを目指す「おまかせ運用」サービスです。
投資家はお金を投資するだけで、「オールウェザー・ファクターアロケーション戦略」と呼ばれる高度なプロの運用理論をもとに自動で資産運用ができます。
人の叡智を結集した資産運用で、安定的に資産形成を行い方に適しているでしょう。
また、AI投資コースと併用することで、安定したパフォーマンスを期待することができるかもしれません。
当記事が参考になりましたら幸いです。