インタビュー 不動産投資クラウドファンディング

【インタビュー】不動産投資型クラウドファンディングのダークホース”TECROWD”の凄さとは?-TECRA株式会社取締役副社長石田育男氏

TECROWD (テクラウド)はTECRA株式会社が提供する新興国の不動産に投資ができるクラウドファンディング。

インカムゲイン(賃料)だけでも高い利回りの新興国不動産に投資することができることから人気のサービスとなっております。

今回は、TECRA株式会社の取締役である石田育男氏をお招きして、事業を開始した経緯や、新興国不動産について、また今後の未来図までたっぷりと語っていただきました。

これからTECROWDを利用しようと考えている方や、不動産投資型クラウドファンディングに興味がある方にとっては、読み応えのある記事となっておりますので、ぜひお読みいただけたら幸いです。

<取材を引き受けてくださった石田育男氏の略歴>

1984年生まれ。同志社大学商学部卒業。大手ハウスメーカー勤務後、複数のスタートアップの立ち上げに従事。2018年、役員を務めたand factory株式会社の東証マザーズ上場を牽引。2019年TECRA株式会社へ参画、2020年取締役就任。2021年より取締役副社長。

1. 「TECROWD (テクラウド)」を開始した理由とは?

マネとも!管理人
マネとも!管理人
不動産投資型クラウドファンディング「TECROWD (テクラウド)」を開始した理由を教えてください。どのような背景があり不動産投資型クラウドファンディング事業に参入しようと考えたのでしょうか?

「まず当社は新興国の暮らしにきっかけを。日本に、他者貢献の幸せを。というのをスローガンとしています。」

「日本は投資用余剰金が多く眠っている国だと言われます。それが社会のために使われて経済が回っているかと言われると胸をはってYESと答えがたいのが現状であり、当社がこのサービスを通じてこの状況を少しでも改善したいと考えております。一方で、日本の投資家が投資を行い、新興国の建築が進むことによって関わる人達が少しでも豊かになる側面があると感じています。例えばモンゴルでは、人口300万人程度のうち150万人以上(2021年4月現在)が首都ウランバートルに住んでいます。そのうち3〜4割の人はいまだにゲルと呼ばれる伝統的な移動式住居に住んでいるのが現状です。」

(ゲルのイメージ図)

「石炭が売るほど取れる国でもあるので、石炭で暖をとっていますが、冬場になると石炭で目の前が真っ白になってしまいます。また、モンゴル政府もこれを公害と捉えており、早く対策をしたいという状況です。ですが、経済背景からマンション等を簡単に開発できるような状況ではありません。ですので、政府も外貨を取り込んで開発を進めていきたいという状況です。これを受け、私達も4、5年前くらいからモンゴルに進出し、日本の高い建設の技術を用いてコンストラクションマネジメントという立場で開発のお手伝いをさせていただいております。

「一方で、海外で開発するときは日本の銀行から融資が下りにくい問題もあります。例えば、10億円のマンションを開発しようと思うと、日本ですと2〜3割を自己資本で拠出して、残りを金融機関から調達するケースが多いのですが、新興国における開発で金融機関から資金を調達することは非常にハードルが高いのが現状です。そこで、この状況を打破しようとクラウドファンディングを活用しようと考えました。我々もエクイティを拠出しつつ、クラウドファンディングを通してお金を投資家から募れば、同じ10億円でも同時に5棟の開発ができます。これにより開発をより加速させることができますし、1人でも多くの方に新しい建物に住んでいただける状況を作ることができて、社会貢献にもなると考えました。」

「ですので、2020年8月に不動産特定共同事業の許認可を取得し、このたびTECROWDを開始致しました。具体的にはこのような経緯があります。」

マネとも!管理人
マネとも!管理人
なるほど。御社のやりたいことと、クラウドファンディングの仕組みがピッタリ合致したという感じですね。

「その通りです。」

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2. 新興国不動産の特徴は?他の不動産との違いとは?

マネとも!管理人
マネとも!管理人
御社の特徴は新興国不動産に投資できることですね。不動産には大きく、国内不動産、先進国不動産(日本以外)、新興国不動産と分類できるかと思いますが、新興国不動産にはどの様な特徴があるのでしょうか?

「3つのSTEPで解説していきますね。」

STEP1:国内不動産と先進国不動産について

「まず、国内不動産と先進国不動産の特徴から簡単に説明しますね。国内不動産は日本で実物を見やすいことからミドルリスク・ミドルリターンというイメージを持っています。ただ、個人で不動産投資するときにはレバレッジをかけることになるので、比較的リターンとリスクが大きくなる印象があります。また、アメリカなどの先進国不動産は節税が主な目的の商品になっているという印象です。あとは東南アジアの不動産開発も挙げられますね。こちらは基本的にはキャピタル(売却益)狙いの方が多いと捉えています。」

STEP2:新興国ってそもそもどこ?またどんなマーケット?

「新興国不動産の説明に入る前に新興国のマーケットについてお話ししますね。一方、私どもが進出している新興国は基本的には中央アジアを差しています。比較的親日感情が強い国で金融マーケットが発展途上で、外資もあまり入っていない場所です。具体的にはモンゴル、キルギス、カザフスタン、ウクライナなどです。」

(TECRA社の主な事業地域)

「新興国は基本的には人口ボーナス期にあります。若い人がどんどん増えて活躍するので国の経済もどんどん上っています。まず日本と違う観点でいくと金利が全然違います。モンゴルを例に取ると、ドル建ての定期預金の金利が今6.5%程度。国が提供する住宅ローンの金利が8.0%程度、銀行の事業用融資の金利が20〜30%程度。日本と比べて多くの点でリターンが高い市場が新興国というふうに理解いただけると幸いです。」

STEP3:新興国不動産についてとその収益性について

「つまり、新興国では、そもそも不動産の値上がりが前提になっています。ですので、なるべく物件を現金で買い(金利が高いので融資を受けて購入すると損になると考える方が多いので)、その後価値が上昇していくのを期待しているという背景があります。つまり、現物不動産を取得することができれば資産価値は大きい、と考える人が多いという特徴があります。また、国内の建設会社のマンションをできれば買いたくないと思っている現地の方が多いという背景も独特です。自国の建築に対する信用度がまだ低いということです。地震など自然災害の少なさも建設のスキルの遅れになっているかもしれません。だからこそ、私達がコンストラクション・マネジメントや建設で進出することに意義があると思っていまして、日本の建物を現地で建てることによって人気にもなりますし、私達も胸を張って日本人の投資家の方におすすめすることができます。」

マネとも!管理人
マネとも!管理人
そこで気になるのは実際の利回りですが、TECROWDはインカム型にも関わらず8%ぐらいですよね。これすごいですね。日本で展開する不動産投資型クラウドファンディングのキャピタル型と変わらない利回りになっていますね。

「そうですね。それが私達の商品の特徴になりますね。」

3. TECROWDが投資家保護に向けて工夫している点とは?

マネとも!管理人
マネとも!管理人
不動産投資型クラウドファンディングにとっても最も重要な点は、その事業者が信用できるかだと思います。御社の案件にお金を投資してもらうという点において御社が案件に対して工夫している点があれば教えてください。

「大きく5点あります。」

ポイント①:為替ヘッジにより為替リスクを低減

「まず、賃料の受け取りを円建てで行うことにより為替リスクを低減させています。このリスクヘッジについては資本業務提携先である金融機関(モンゴル証券市場上場)の関連法人が行っています。為替ヘッジをすることがこの商品にとって何より大事なことだと考えます。新興国通貨は年間を通したボラティリティが10%前後のケースもありますので、リターンが8%でも現地通貨建て通貨が10%下がったらマイナスになります。これは大変ですよね。このリスクを為替ヘッジすることにより防いでいます。」

ポイント②:劣後出資でリスクを低減

「あとは劣後出資です。概ね10%を目安に事業者であるTECRAが劣後出資を行っています。資産価値が下落しても、当社の出資分から元本毀損する仕組みで、投資家の皆様の元本の保護に努めています。」

ポイント③:建設実態の有無

「また、私達の母体は建設事業です。実際に私達が海外に渡航し、用地の選定から建物の竣工まで監修に携わった物件が投資対象となっています。それ自体が投資家さんにとっての安心材料になるかと考えています。」

ポイント④:一括借り上げにより安定的な利回りを確保

「あとは、一括借り上げですね、実際の入居率に関わらず定額の賃料を借上業者が保証していますので、例え退去者の方が出たとしても投資家の皆様には約束した賃料が入ってくる仕組みです。ですので、インカムでの収益が確保される形になります。」

ポイント⑤:出口戦略もしっかりある!

マネとも!管理人
マネとも!管理人
運用期間が終わった後に物件が売れ、元本がしっかり返ってくるのかも気になります!

「出口戦略に関しては、いくつか選択肢があるのですが現時点で複数の事業者から募集額と同等金額での購入意向は受けています。購入希望者の立場で考えると、運用期間が終了する2年後には物件価値が上昇しているという前提なのだと思います。」

マネとも!管理人
マネとも!管理人
やはり新興国独特のマーケット背景があるというイメージですかね?

「そうですね。新興国における不動産価格の年間上昇率は110%程度です。国によってもちろん違いますが、マーケット背景からも出口戦略は立てやすいですね。ですので、そもそも元本を毀損する確率はかなり低いとは思っています。」

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4. 新興国案件の組成を定期的に供給できるのか?

マネとも!管理人
マネとも!管理人
TECROWDは新興国の不動産に投資できることを推していますが、新興国不動産への投資は案件の頻繁な組成が難しいのではないかと懸念を抱いております。

「私達が開発・建設に携わり、今後売り物にしようとしている案件はモンゴルに複数、他の国にも複数ありますので、案件の枯渇は現在心配して抱く必要はあまりないと思います。(2021年5月現在) 確かに新興国の案件の組成は法律や税の面等で、国内よりはハードルが高く難易度が高いです。ですので、専門家の方々ともコミュニケーションをとりながら進めているような現状ではあります。」

マネとも!管理人
マネとも!管理人
その様な背景があるんですね。大型案件も今後出されるというイメージですかね。

「そうですね。いずれは出していきたいですね。」

5. TECROWDの未来図と投資家へのひとこと!

マネとも!管理人
マネとも!管理人
御社の未来図を教えてください。どの様な世界をTECROWDで実現していきたいでしょうか?

日本の余剰資金が高いリターンで返ってくるような経済合理性を担保しつつ、社会貢献に繋がるきっかけを提供していきたいです。そして、新興国がいずれ新興国と呼ばれないところまで伴走したいと考えています。未だ不特法に基づくクラウドファンディングは誰でもしっているような資産運用にまでは周知されていないイメージがあります。過去から比べると扱う金額や業者さんも増えてきている状態ではありますが、これをしっかりとした投資商品として世の中の当たり前にしたいと考えています。そのために、世の中に対して透明度高く情報発信していくこともミッションの一つだと思っています。」

マネとも!管理人
マネとも!管理人
ありがとうございます。新興国に投資できるってことは結構すごくインパクトがあることだと結構個人的には思っていまして、今まで多分こういう仕組みの商品はなかったなと思っていますので、それだけも価値がありますよね。TECROWDを通して、投資家が新興国に対してより興味を持って新興国の人々をサポートしてみたいとか、そういう気持ちが芽生えるきっかけとなればいいですね。
マネとも!管理人
マネとも!管理人
では、最後にこれから投資される投資家の方に一言お願いいたします。

高いリターンと社会貢献をこれからも両立させていくつもりなので、ぜひ応援をよろしくお願いします。」

あとがき

不動産投資型クラウドファンディング「TECROWD」を運営するTECRA株式会社様に取材させていただきました。

取材を終えての感想としては、新興国というリスクが高い案件をしっかりとした仕組みを整えた上で提供している点にTECRA株式会社の凄さを感じました。

為替ヘッジや一括借り上げなど新興国市場における投資家のリスクを低減する仕組みを導入しており、かつインカムだけでも8%以上の利回りを叩き出すという、すごい商品を作られたという印象です。

また、投資したら新興国の問題解決の貢献できるという優しい特典も。

もちろん新興国への投資は様々なリスク要因があるので、元本毀損のリスクも相応にあること注意してください。

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  • この記事を書いた人
monetomo

マネとも管理人

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